甘酸っぱくて人気のいちご。
いちごのシーズンになると、誰かに貰ったりいちご狩りに行ったりして食べきれないほどの量になってしまうこともありますよね。
そんな時は少ない材料で簡単にできるいちごジャムを作るのがおすすめです。
けれど市販のジャムと違って、手作りのいちごジャムは長持ちするのか、どれくらいで食べきればいいのかって、いまいちよく分からないですよね。
今回は、手作りジャムの賞味期限や長持ちさせる方法をご紹介します。
手作りジャムの賞味期限について
いちごジャムは鍋で煮て作る方法と、電子レンジで少量を簡単に作る方法があります。
● 鍋で作る場合…
正しい方法で瓶に詰めれば、常温未開封で6か月ほど保存できます。フタを開けた後は、冷蔵保存で2週間以内を目安に食べましょう。
冷凍保存した場合は1年ほど持ちます。
● 電子レンジで作る場合…
冷蔵保存で1週間ほどです。少ない量から作れ、砂糖を少なめに作れますが長期保存には向いていません。
市販のジャムのように防腐剤等を入れていなくても、正しい方法で瓶に詰めることができれば手作りジャムも長持ちさせる事が可能なんです。
私には親戚にいちご農家がいて、春になるとどっさりいちごをくれます。
生のいちごは常温保存には向いてなく、冷蔵保存でも5日程しか持ちません。
だから食べきれない場合はいちごジャムにしています。
いちごジャムを初めて作る際、入れる砂糖の量にびっくりしました。甘さ控えめにしたいからと砂糖の量を減らす事も考えました。
でもその時に知ったのが、糖度と日持ちの関係。
砂糖には防腐効果があり、使う砂糖の量が多くなればそれだけ保存できる期間も長くなります。
ジャムの糖度は、砂糖の重さ÷いちごの重さ×100で計算できます。
長く保存しようと思ったら50%以上の糖度がおすすめです。
砂糖を控えめにする場合は、なるべく早く食べきるようにしましょう。
また砂糖の量が少ないと、とろみをつける為のレモン汁を入れたとしても水っぽいジャムになるそうです。
手作りジャムが長持ちする保存方法は?
いちごジャムの長期保管に最適なのは「瓶」での保管です。
タッパーに詰める方法もありますが、煮沸消毒ができないので長期保管には向きません。
タッパーは溝の汚れなどを丁寧に落として乾かしてから使い、早めに食べきります。
瓶に詰める時に大事なのが煮沸消毒と密閉保存。
この2つがしっかり出来ればジャムが長持ちしますよ。
瓶の煮沸消毒と密閉の方法
1. 洗う
食器用の洗剤で瓶とフタを丁寧に洗います。
2. 瓶を煮沸消毒する
鍋にふきんを敷いて、瓶とスプーンを入れます。瓶がかぶるくらいの水を入れて火にかけ、5~15分沸騰させます。
フタは劣化しやすいため、沸騰前のお湯に4分ほど入れてから出します。
蒸し器を使う場合、瓶は逆さまにして入れます。蓋も一緒に入れ、湯気が上がってから15分ほど待ちます。
3. 乾かす
トングや菜箸を使って取り出し、ふきんやキッチンペーパーの上に置いて冷まします。瓶は逆さまに置いて乾かします。トングやふきんは清潔なものを使ってくださいね。
4. ジャムを入れる
出来立てアツアツのジャムを先ほど消毒したスプーンを使って瓶に詰めます。
瓶が冷たくなっている場合は、瓶が温度差で割れる可能性があるため外側をお湯につけてあたためます。
ジャムは9分目まで、空気が入らないように詰めます。
5. 煮沸消毒する
フタを軽くしめます。鍋に瓶を入れ、瓶の半分の高さまでお湯を入れて15分ほど沸騰させます。
蒸し器を使う場合は、湯気が上がってから15分蒸します。
6. もう1回煮沸消毒する
フタをきつく閉めなおして、今度は瓶がつかるほどのお湯で15分ほど沸騰させます。蒸し器は湯気が上がってから15分蒸します。
7. 冷ます
お湯から取り出し、逆さまにして冷まします。
フタがペコッと凹んでいれば成功です。
瓶は「完全密封」できるものを使います。
市販のジャム容器をキレイに洗ってから使用しても大丈夫です。買うようであればラベルに密封不可と書いてあるものは避けましょう。
|
鍋で消毒する際、温度差が激しいと瓶が割れてしまう事があります。熱くなった瓶を冷水で冷やしたり、冷たい瓶を熱湯に入れないようにしましょう。また、ジャムは温かい状態の瓶に詰めます。
こちらの方法は本格的な消毒方法です。
何度も煮沸するので少し手間に感じるかもしれません。
保管期間は少し短くなりますが、5、6番の手順を省く方法もありますよ。これでしたら時間も短くすむので忙しい中でもなんとかやれそうですね。
また、冷凍保存することで、より長持ちさせることが可能です。
瓶詰めで冷凍保存した場合は、食べる2、3日前に冷蔵庫に戻しておくと良いでしょう。
冷凍に対応できるジップロックなどの保存袋で冷凍することも出来ます。
ジャムを薄く平らに入れて保存すれば、使うぶんだけ割って出すことができて便利です。
腐ったらどうなる?食べてはいけない状態とは?
賞味期限内であっても、未開封であっても、保存状態によっては腐って食べられなくなってしまいます。
食べられるかどうかは見た目や匂いでチェックしましょう。
全体的に水っぽくなっている(水が分離している)、白や緑色のカビがはえている、異様な匂いがする場合は食べるのをやめておきます。
ジャムは本来、カビがはえにくい食品なんだそうです。
カビがはえる原因としては、「水分」と「高温・多湿」が考えられます。
スプーンに水滴がついていたり、冷蔵庫内の結露によって水分が入ったりするとカビがはえたり傷んだりしやすくなります。
ジャムは清潔なスプーンですくい、すくったらすぐにフタをしめて冷蔵庫へ戻しましょう。パン等に塗る場合、パンくずがついたスプーンをジャムにつけないように気を付けてくださいね。
また、カビは湿気の多いところに発生しやすいので高温・多湿になる場所での保管は避けます。梅雨や夏の時期には冷蔵庫に入れ早めに食べるようにしましょう。
カビがはえてしまった場合、見えるカビを取り除いたとしても食べるのはおすすめしません。目に見えるカビ以外にも菌糸や胞子が残っている可能性があるからです。
まとめ
手作りのいちごジャムは食感や甘さを自分好みに調整出来るのが魅力ですよね。
お家にたくさんいちごがあったら是非いちごジャム作りにチャレンジしてみてください!
消毒をしっかり行い、密封容器へ正しく保存することが出来れば、あなた好みのジャムを長く楽しむことができますよ。