この記事では、自宅の庭に自然に生えているフキが食べられるかどうかをわかりやすく説明します。
フキは春によく見かける野草。
春になると、市場はもちろん、庭や道端にもフキが生えてくるのをよく見ます。
そこで気になるのが、庭に生えたフキは食べられるのか?ということです。
庭で育つフキは市販のものと見た目が少し違うことがありますが、食べられるかどうかが気になる方もいるでしょう。
安心してください。
自宅の庭に生えるフキも食べられます。
実際、中には庭で取れたフキのほうが美味しいという人もいます。
ただ、フキは夏になると硬くなったり虫がつきやすくなるので、収穫は旬のうちに行うのが良いでしょう。
この記事では、庭で育つフキについて詳しく紹介し、フキに似た植物の見分け方や美味しい食べ方をお伝えします。
庭のふきは食べられる!下処理と収穫のポイント
フキは日本の山菜で、200種類以上あるフキのほとんどは、ちょっとした下処理(あく抜き)をすれば食べられます。
これは、自宅で採れたフキもしっかりと下処理をすれば、美味しく食べることができるということです。
フキには色々な種類がありますが、特に「愛知早生フキ」や「山フキ(野フキ)」、「秋田フキ」、「ラワンブキ」などがよく食べられています。
地域によって好みのフキが違いますが、自宅の庭に自生しやすいのは山フキ(野フキ)です。
山フキは淡い緑色で、茎が細く根元が少し赤いのが特徴です。
硬めで苦みや渋みがあるけれど、それが特有のシャキシャキした食感や味わいを楽しむことができます。
自宅のに採れたフキを使うときは、シンプルな調理でその味を楽しむのがおすすめです。軽く煮る、炒める、炊き込みご飯にするなどがいいでしょう。
美味しいレシピは後で紹介するので、楽しみにしていてください。
一方、市場でよく見かけるフキは、「愛知早生フキ」という種類が多いです。
このフキは茎が太くて柔らかく、苦みやアクが少ないので食べやすいですね。
庭で育てることもできますよ。
フキは、花が咲いたあと種が飛んで自然に増えることもあれば、わざわざ植えて増やすこともあります。
でも、家の庭で採れたフキを美味しく食べるには、下処理がとても大切です。
家で取れたフキは、市販のものよりも硬かったりアクが強かったりすることがあるので、塩を入れたお湯でしっかりと茹で、冷水にさらしてアクを取る時間をしっかりとるといいですよ。
フキは成熟するほど硬くなって筋が目立つので、採るタイミングや茹でる時間をうまく調整すると、より美味しく食べられます。
さて、フキを収穫するときに気をつけるべき大切なポイントが2つあります。
まず1つ目のポイントは、「地面から出ている部分だけを収穫すること」です。
フキには天然の毒素が含まれていて、特に地下の根や茎の部分に多く含まれています。
根に近い部分ほど毒素の濃度が高くなるので、地上に出ている部分だけを収穫することが大事です。
食べる部分にも天然毒は含まれていますが、きちんと処理すれば安全に食べられるので心配ありません。
2つ目のポイントは、「フキが育っている場所をよく確認すること」です。
たとえば、生活排水が流れ込む場所や、車の排気ガスが直接当たるような場所ではなく、太陽の光がたくさん当たり、水もきれいな場所で育ったフキを選びましょう。
自宅の庭でフキを収穫できれば、節約にもなりますし、新鮮な野菜を楽しむことができます。
さらに、収穫から調理までの過程を楽しむこともできますよ。
庭のフキが食べられるのはいつまで?最適な時期と注意点
庭で自然に育つフキを食べることができるのはうれしいですね。
でも、いつが食べごろなのか、どのくらいの期間楽しめるのか気になります。
自生のフキが一番おいしいのは、だいたい3月から5月の間です。
市場で売られているフキも、ほぼ一年中見ることができますが、やっぱり春から初夏にかけてが味が濃くて美味しいと言われています。
この時期のフキは、野生のものも色が鮮やかで柔らかく、アクも少なめで食べやすいんです。
フキを楽しめる期間は、一般的には6月の梅雨が始まるまでがおすすめです。
季節が進むにつれて、フキはどんどん硬くなり筋が目立ってきます。
さらに、夏になると、フキに虫がつきやすくなるんです。
特にアブラムシやヨトウムシがフキの葉を好むほか、「芯食い虫」と呼ばれる蛾の幼虫が茎に入り込んでしまうこともあります。
実際に収穫してみると、中が虫にやられていることも少なくありません。
虫害への対策をしている場合もあるでしょうが、対策をしていないなら夏になる前に収穫して食べきることをおすすめします。
また、庭でよく見かけるフキに似た植物に「つわぶき(石蕗)」があります。
フキと外見が似ていても、細かく見ると違いがあります。
例えば、フキの葉は薄い緑色で少し粗い感じがしますが、つわぶきの葉は濃い緑色で光沢があります。
フキは春に花茎を伸ばすのに対して、つわぶきは秋に黄色い花を咲かせます。
これらの違いがあるものの、つわぶきもフキと同じキク科で、適切に下処理をすれば食べることができます。
つわぶきは硬いですが筋っぽさが少なく、独特の風味が楽しめる煮物や佃煮に向いています。
また、キク科には「オタカラコウ」や「メタカラコウ」という食べられる植物もあります。
これらはフキに似た茎を持ち、つわぶきと同じように黄色い花を咲かせる多年生植物です。日本の山地の水際に自生していて、独特の香りや花の咲き方が特徴的です。
適切なアク抜きをすることで食べられますが、比較的珍しいため普段はあまり見かけません。
少し話がそれましたが、庭でのフキの収穫は夏前がおすすめです。
この時期に収穫することで、美味しくて安全な植物を楽しむことができますよ。
庭で採れたフキで作る美味しい料理!イチオシレシピを紹介します
庭で採れたフキを使って、私が特に好きな料理をいくつか紹介しますね。
紹介するレシピは、フキのアクを抜いた後に作ります。
フキの甘辛煮
フキを甘くてちょっと辛い味付けで炒めて煮るレシピです。
この方法で作ると、フキの味がしっかりとして、本当に美味しくなります。
作り方は、庭から採ったフキを食べやすい大きさに切って、炒めるときはまず砂糖を入れてから醤油で味をつけて煮込みます。
葉っぱも細かく切って加えると、山菜の深い風味が増します。
フキご飯
フキを細かく切って、お米と一緒に炊くだけのシンプルだけど風味が豊かな料理です。
お米を洗った後、少し塩を加えて普通の水加減で用意し、そこにフキを入れて炊飯器で炊きます。
炊き上がりの香りが食欲をそそり、フキの自然な風味がお米にしっかり染み込んで、とても美味しい味わいになりますよ。
ふきと牛肉のオイスター炒め
牛肉とフキを一緒に炒めて、オイスターソースで味付けする豪華な料理です。
オイスターソースがフキの苦味を上手く和らげて、思わぬ甘みを引き出します。
フキにしっかり味を染み込ませるために、よく炒め煮するのがコツです!
フキのキンピラ
ごぼうのキンピラをひらめきを利用してアレンジした、庭で採れたフキを使った料理です。
フキを好きな大きさに切り、にんじんを太めの千切りにして一緒に炒めます。
キンピラと同じように、砂糖と醤油で味を整えながら炒め煮し、仕上げにゴマを振りかけると風味が増します。
フキとさつま揚げの煮物
さつま揚げを細切りにして、庭で採れたフキを加え、砂糖と醤油でゆっくり煮込んだ懐かしい味わいの料理です。
甘めの調味料で味付けするので、子供も喜んで食べますよ。
最後に少し唐辛子を加えると、大人向けのピリッとした味わいになり、お酒のつまみにもぴったりです。
フキの味を様々に変えられるのは、この野菜の魅力のひとつです。
まとめ:庭のフキを食べる方法
この記事で、多くの人が抱えるシンプルだけど大切な疑問「庭のフキは安全に食べられるのか」について説明しました。
結論から言うと、適切なアク抜きさえすれば、自宅で採れたフキを問題なく美味しくいただけます。
ただし、いつフキを収穫するかは慎重に選ぶ必要があります。
なぜなら、フキの茎や葉が硬くなったり、虫に食べられやすくなったりするからです。
だから、夏が来る前に収穫するのがベストとされています。
フキは新鮮なうちに使うのが一番です。
庭で直接収穫してすぐに料理できるので、そう考えると庭のフキは本当に価値のある食材ですよね。
自宅で採れたフキは少し細かったり硬かったり、アクが強かったりすることもありますが、新鮮なものを自分の手で収穫し、安心して食べる喜びはとても大きいです。